シャープのオーブンレンジ、RE-SS26B-WとRE-WF264は、どちらも使い勝手の良い26Lの過熱水蒸気オーブンレンジであり、お菓子やパン作りに欠かせない2段熱風コンベクションを搭載しています。そのため、どちらを選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
結論から申し上げると、RE-SS26B-Wはコストパフォーマンスとシンプルな操作性を重視する方に、対してRE-WF264は、デザイン性や豊富な自動メニュー、お手入れのしやすさといった機能性を重視する方に向いているモデルです。
この2機種は容量や加熱方式といった基本性能は共通していますが、細部には11項目にわたる明確な違いが存在します。この記事では、機能、価格、使い勝手の違いをわかりやすく比較し、ご自身のライフスタイルに合った一台を見つけるお手伝いをいたします。
最も大きな違いは「発売時期」「価格」「機能性」のバランス
RE-SS26B-WとRE-WF264を比較する上で、まず確認しておきたいのが発売時期と価格帯です。
RE-SS26B-Wは2021年12月に発売されたモデルであり、RE-WF264はその後継機種の一つとして2023年6月に発売されています。この発売時期の違いから、価格帯と搭載機能に大きな差が見られます。
RE-SS26B-Wはエントリーモデルとしての位置づけであり、価格がお求めやすい傾向にあります（約32,000円からとされています）。一方、RE-WF264は上位モデルとして、より高めの価格設定となっています（約36,000円から40,000円とされています）。
このように、RE-SS26B-Wは必要十分な基本機能を抑えつつ価格を重視するコスパ派に、RE-WF264は最新の便利機能を含めたトータルでの満足度や機能性を求める派に選ばれる傾向があるといえます。
RE-WF264の魅力：時短を叶える自動メニューと清潔に保てる設計
自動メニューと時短に役立つワンディッシュ機能
RE-WF264は、RE-SS26B-Wの自動メニュー数95種類に対し、103種類の自動メニューを搭載しています。掲載されているメニュー数も125種類と多く、料理のレパートリーを増やしたい方に適しているでしょう。
特に便利なのが、「ワンディッシュごはん」「ワンディッシュヌードル」といった一皿完結型の便利メニューです。フライパンや鍋を使わず、ボタン一つで混ぜご飯や焼きうどん風の料理が完成するため、忙しい日の夕食準備や洗い物の削減に役立つ可能性があります。
調理後のニオイ軽減に配慮した脱臭機能
オーブンレンジで魚料理やニオイの強い料理を作った際、庫内にニオイが残るのが気になる方も多いかもしれません。
RE-WF264の庫内には脱臭クリーンコートが採用されており、調理後の臭い軽減に配慮されています。魚を焼いた後でもニオイが気になりにくいと感じる声もあるようです。RE-SS26B-Wは標準的な庫内仕様となっており、脱臭クリーンコートは搭載されていません。庫内の清潔さを保ちたい方、特に魚やニンニク料理を頻繁に作る方は、RE-WF264の機能が魅力的に感じるでしょう。また、RE-WF264にはスチーム自動お手入れ機能も搭載されており、庫内を清潔に保ちやすいとされています。
キッチンになじむデザインと直感的な操作パネル
RE-WF264はシャープのPLAINLYシリーズの一つであり、キッチンになじむデザインコンセプトを持っています。カラーバリエーションはホワイト（-W）とブラック（-B）の2色展開です。キッチン家電の色を統一したい方や、インテリア性を重視する方にとっては、色の選択肢があるのは嬉しいポイントでしょう。
操作パネルについても、RE-WF264はアイコン付きのレンジ調理キーやお菓子・パンキーを搭載し、直感的な操作が可能であるという傾向が見られます。
RE-SS26Bの魅力：コスパとパン・お菓子作りの基本性能
必要な機能が揃った高いコストパフォーマンス
RE-SS26B-Wはエントリーモデルとして、価格を重視する方に最適です。高機能を追い求めず、基本的な調理機能があれば十分という方や、初めてオーブンレンジを購入する方におすすめされます。
このモデルもRE-WF264と同様に、レンジ機能、オーブン機能（最高250℃）、グリル機能、そして過熱水蒸気機能（スチームカップ式）や2段熱風コンベクションといった基本性能を備えています。特にパンやお菓子作りが趣味の方からは、2段調理機能による焼きムラの少なさや、一度に大量に焼ける便利さが評価されています。
シンプルでわかりやすい操作性
RE-SS26B-Wはシンプルな操作パネル設計を採用しています。オートメニューを選択する際はメニュー番号による選択が中心で、よく使うメニューはドア面に表示されています。
多機能なモデルにある複雑なアイコン操作が苦手な方や、家電の操作に慣れていない方には、RE-SS26B-Wのシンプルな設計が扱いやすいと感じる傾向があるようです。一部には、メニュー番号を探すのが面倒という意見や、パネルの文字が小さく見にくいという意見もありますが、基本設計は初心者でも扱いやすいという声が多く見られます。
センサー、付属品、仕上がりの細かな違い
センサーの違いと解凍性能の傾向
どちらの機種も、食品から発生する蒸気を検知して加熱時間を自動で判定する「らくチン！（絶対湿度）センサー」を搭載しており、解凍や自動調理をサポートします。
しかし、RE-WF264はこれに加えて温度センサーも搭載しており、より精密な温度管理や焼きムラ抑制をサポートする可能性があります。
また、ユーザーレビューの傾向を見ると、両機種とも解凍機能については高い評価を得ています。RE-SS26B-Wでは解凍ムラが少なく均一に仕上がると支持されており、RE-WF264についても、冷凍肉が焼けたり水が出たりすることなく、すぐに料理に使える状態まで完全に解凍できたという検証結果があり、解凍性能は非常に優秀であると評価されています。
付属品と庫内仕様
RE-WF264には、外寸405mm×300mmのワイド角皿が2枚付属しており、大量のお菓子作りや複数の料理を同時に作りたい場合に役立ちます。RE-SS26B-Wも角皿2枚とスチームカップが付属しますが、角皿のサイズについてはRE-WF264の方がワイドである点が強調されています。
また、庫内がフラット設計である点は両機種に共通しており、掃除のしやすさにつながるという評価が多いです。
調理の仕上がりに関する傾向
調理結果について、RE-WF264では、ローストビーフがほどよく赤みが残りジューシーに仕上がったという高評価がある一方、肉じゃがで野菜の火の通りにムラが見られたり、唐揚げの衣のカリッと感が物足りないという意見も見られるなど、メニューによって仕上がりに差が出る傾向があります。
RE-SS26B-Wについては、ノンフライ調理などでヘルシーかつ美味しくできるという声がある一方で、高機能を求める人には物足りなさを感じる可能性があるという意見も見られます。
どちらのモデルも、オーブンレンジでの調理は鍋やフライパンを使った本格的な調理には及ばないケースがあるため、調理家電としての便利さと割り切って利用するのが良いかもしれません。
まとめ：あなたの理想のキッチンに合うのはどちら？
シャープのRE-SS26B-WとRE-WF264は、どちらも2段熱風コンベクションを搭載した26Lの過熱水蒸気オーブンレンジであり、毎日の料理やお菓子作りをサポートしてくれる頼もしい存在です。
もしあなたが、
- とにかく価格を抑えて優秀な基本機能を手に入れたい
- パンやケーキ作りなどの2段調理機能があれば満足
- 操作はシンプルでわかりやすい方が良い
とお考えであれば、RE-SS26B-Wが日々の料理に十分な性能と高いコストパフォーマンスを提供してくれるでしょう。
一方、
- 豊富な自動メニューで時短調理を最大限に活用したい
- 調理後のニオイ残りが気になるため、脱臭機能を重視したい
- アイコン付きの直感的な操作を好む、またはデザイン性を重視したい
という方には、RE-WF264がより快適で多機能な料理体験をサポートしてくれる可能性があります。
どちらのモデルを選ぶにしても、あなたの使い方や優先順位に合致しているかが最も大切です。新しいオーブンレンジの導入で、キッチンに立つ時間がもっと楽しく、豊かになることを願っています。
